Emobileを重視するポイント
九四年五月のHPとの提携発表は、二○○○MIPSをVLIWアーキテクチャーのHPPAとの融合によって実現することを示している。
一○○○MIPSの展望として簡単な試算をしてみれば、現在のCMOSテクノロジーでもアーキテクチャーだけ工夫すれば、一○○○MIPSは実はなんら不可能ではない。
今日の○・六ミクロンのCMOSテクノロジーでは、すでにゲート遅延は数十ピコ秒にまで短縮している。
水準のゲート遅延テクノロジーを用いれば、もし、ナローパスのゲート段数を一○ゲート程度に抑えることができるなら、一○○○M大型計算機がビデオサーバーの台頭により結末を迎えることを、日立・IBM事件が起きたときに一体だれが予想しえただろう?ビデオサーバーは、今後台頭する。
PCIバスとバスマルチプレクサを用い、PCコンポーネントパーツを多用する米国や台湾のベンチャー企業のビデオサーバーにマーケットを侵食されていくことになる。
ビデオサーバーの性能は、内蔵されるDSPの数と質で決まる。
すなわち、MPUという考えを放棄して、プに詰め込むDSPの数が問題なのである。
つまり、いまの半導体テクノロジーでもRテクチャーを用いれば、一○○○MIPSの計算機をつくることはなんら困難ではない。
意味では、RISC技術は今世紀中でしか通用しないテクノロジーであり、二十一世紀を切り開くテクノロジーではない。
実現した半導体のアプリケーションは、ビデオ動画の再生という水準のハードルを越えて、次のステージを展望することになる。
おそらく家電ロボットということになるのであろう。
アーキテクチャーとでも呼ぶべきだろうか? ストレージ(記憶装置)産業は、いまの日本のハイテク関連メーカーを支えている一大産業分野である。
半導体メモリ、磁気ディスク、光磁気ディスク、液晶ディスプレイ、CDlROM、DAT(ディジタルオーディオテープ)などの装置の市場は、日本企業の独壇場である。
ところが、日本の独壇場にも、特許に絡んださまざまな暗雲が立ちこめている。
それでも、AV分野の市場規模は、いままでのコンピュータ周辺機器としてのビジネスが、まるでままごとのように思えるぐらいの、急速な拡大が見込まれる。
AV市場は、今後、情報家電周辺機器市場に転進していくだろう。
それにともなって、記憶容量で見た市場規模は現在の一○倍から一○○倍までにも拡大し、十年ほど前に、米シーゲート社の前身であるシュガート社は、IBMのウィンチェスター型(密閉型)ディスクを真似て、五インチサイズの小型密閉式磁気ディスク(ハードディスク)を開発した。
シュガート社の製品をきっかけとして、ハードディスクは、小型化、大容量化、高速化、低価格化を実現しながら現在に至っている。
シュガート社が最初に採用した小型ハードディスクのインタフェース規格SASIンピュータ用の周辺機器の有力なインタフェース規格となった。
インタフェースは、ス社やアダプテック社(最近はAT互換機用のSCSIインタフェースで有名)などが用意して、マツキントッシュやSUN、IBMPC/ATなどに採用されたこれを真似て、日本のメーカーもウィンチェスター型小型ディスクをつくるようになった。
なかで、多少の赤字や損益分岐点などは問題にしない戦略的価格設定と戦略的投資の経営判断の有無が勝敗を決める。
市場でのいまからの生産設備投資の増強は惜しんではならない。
流になっている。
現在は、一九八六年にアメリカ規格協会(ANSI)が周辺機器の互換性を考慮して定めた標準インタフェース規格SCSIが主マーケットを形成した。
また最近では、数台を接続して使えば大型機の高価なハードディスクよりも信頼性が高く、高速にできる、RAIDアーキテクチャーもカリフォルニア大学で開発され、もはや大型機専用の大げさで高価なハードディスクを使用しなければならない理由はまったくなくなった。
日本のメーカーでは、富士通が大型機用の八インチのウインチェスター型ディスクをつくり、信頼性の高さで好評を得て、ほとんど市場を独占していた。
ダウンサイジングが進み、三・五インチの大容量ディスクのマーケットで十分な高速性と静寂性、容量、発熱の低さを実現することができず、出荷時期の一年以上の遅れも響き、しだいにマーケットを失っていった。
後発の東芝は、他社よりも五割以上安い価格で、アメリカ市場に一Gバイトの製品を投入した。
低価格化と大容量化による需要拡大が続き、まだまだ大丈夫と思われていた密閉式ハードディスク産業も、二一・五インチ、一Gバイトの時代を迎えたいま、顧客ニーズの飽和による最終段階に入ろうとしている。
ハードディスクビジネスは、もはや計算機の周辺機器としてではなく、情報家電機器の一時録画装置としてとらえ直さなくてはならない時期にきている。
二、三年の間に、ハードディスクは、DRAM、フラッシュメモリRISCチップなどとともに、情報家電市場における一つの主要パーツとしての地位を占めるようになるだろう。
既存の微細加工技術でも、DSP(ディジタル信号処理チップ)を使用してディジタル位相振幅変調、ディジタル位相変調モデム技術を記録に応用すれば、まだ一○倍以上は容易に容量を増やすことができる。
一ユニットで一○Gバイトのオーダーのハ一○.一○○倍の需要が見込まれる。
磁性体をさらに磁区の小さな素材に疫更すれば、けた違いに大きな容量の記憶も可能になる。
情報家電の普及は、今日からは想像もつかないほどハードディスクをけた違いに小型で大容量で、安価なものにしていくだろさらに青色光の半導体レーザーを使用するCDlROMに移行するだろう。
光磁気ディスクも青色レーザーでディジタルビデオ容量を備え、ディジタルビデオ時代に対応する。
新しいCDIROMは、メカニズムを含め、半導体レーザーチップが変わり、ディジタル回路がDSPを使用して、現在の数倍程度のデータ転送レートに上昇する以外、ほとんど代わりばえのしないものである。
新しいCDIROMはそれにもかかわらず、今日のCDlROMのオーディオCDに匹敵する普及を見ることになる。
青い光のCDlROMは数Gバイトの容量をもち、デ光磁気ディスクイジタルムービーの数時間分の容量をもつビジュアルメディアになる。
九○年代の第速に普及し、新しいディジタルCD‐ROMがすべて今日のレンタルビデオテープに置き換わることになる。
レンタルビデオ屋にはCDオートストッカーが置かれ、同じスペースで今日の一○倍以上のタイトルが置かれるようになる。
りかねない。
これからのマルチメディア市場では、どうしても大容量で低価格な記憶装置が必要一○○倍に向上する新技術を発表した。
AT&Tは特許を、今後の収益の一つの柱とする予定であるという。
ように、ハイテク分野では、たった一つの特許によって技術的なブレークスルーが起き、既存の製品が商品価値を一瞬で失うことがまま起きる。
AT&Tが開発した新技術と特許化は、光磁気ディスク関連製品をつくってきた日本のハイテク企業にとって、今後、分野の事業からの撤退を余儀なくさせるきっかけにもなる。
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